この前銭湯に行った時の話です。
私はゆったりと長く使っていたいため、
炭酸風呂に入ります。
■うるさいおじさん
そこにはすごく話す声のうるさいおじさん3人組。
ちょっと不愉快ではありましが、
まぁ自分が逆の立場だったら、
やっぱり楽しくて大声になってしまうこともあるだろうな、
とか考えながらお湯に浸かっていました。
騒がしいので考え事もできず。
そこでぼんやりしていたところ、
左側にいた親子の会話が気になりました。
■息子は農業をやってみたい
息子は会話の流れから農家をやって見たいとのこと。
そして高校を卒業せずにやろうかなという感覚もあるそう。
■父の言葉
そこで、父親は自分の話。
父は
『お父さんは大学で法律の勉強をしていたんだけど、
最終的にゲームを作る会社に入ったんだ。
その当時は売り手市場だったから、
お父さんみたいに経験が全くなくても、
入れたんだけど・・・』
『でもそもそもゲームを作りたかったわけじゃないんだよ。
大学で勉強している中で、
これからはパソコンの時代だと思ったんだ・・・』
『だから、大学とか、高校に行って何かやりたいことが、
全く関係のないところから見つかることもあるんだよね。
だから、農業をやるのも全然いいと思うけど、
今の段階で道を狭めてしまうのは勿体無い気がするんだよね。』
『これから先後悔して欲しくないから、
お父さんの体験談を交えて話してみました。』
なんて会話が聞こえてきたのです。
お父さんが隣にいたので、
お父さんの声しかほとんど聞こえませんでしたが、
息子にも響いていたように感じます
■『否定』をしないという横の関係性
このお父さんの素敵なところは、
全く『否定』をしないのです。
普通だったら、そんなのやめておけとか、
自分の意見を結構明確に伝えてしまいそうなものですが、
お父さんは体験談や客観的な話をするだけ。
恐らくこのお父さんは息子を1人の
人としてみているのだと思います。
だから自分の意見を押し付けない。
参考となりそうな材料だけを渡す。
本当に素敵なお父さんだと思いました。
こんなお父さんになら、
息子も気兼ねなく色々なことを相談できるんだろうな。
■アドラー心理学に通じる考え方
アドラーも同じような考え方を実は持っています。
アドラーは縦の関係を認めず、
どんな相手とも横の関係を築くことを教えています。
横の関係とは相手のことを
怒っても、褒めてもいけないのだそう。
どちらも縦の関係性の上に成り立つことだからです。
脱線しましたが、
このお父さんは人間関係を横の関係で
築けているんじゃないのかなぁと、
ぼんやり思ったのでした。
こういう人になりたい!笑
そして最初にいたうるさいおじさんたちは、
入るスペースのない親子に
場所を爽やかに譲って、
風呂を出て行きました。
人をある側面から見ただけで
判断してはいけないんですね・・反省。笑